メールは気をつけよう
別れはメールで伝えた。
最後は必ず会って言わなきゃっていう人いるけど、なんでだろうね。
といつか奏都(かなと)は言っていたから。
いろいろな考え方があると思うけど
別れるとき必ずしも会って話し合う必要はない
余計に傷が広がるしもう会わないなら直接話すことに意味はない
と彼は思っていたようだった
それに私たちは会話があまり得意ではなく、普段から文章にして伝えるのを好んでいたように思う。
別れるしかないと思った私は、
今までのお礼と
大好きだった、でも温度差と、なかなか会えないことに耐えられない
このままでは私も苦しいし、あなたを困らせるだけ
でもあなたと付き合えて幸せだった
なんたら、かんたら…
と熱っぽいメールを送ってしまった。
「俺も、大好きだったよ。どうか、元気で…」
そんなメールが来ることを願った。
好きだったと言ってくれたら、自分のなかで納得して、この恋をちゃんと終わりにしてまた進めるような気がしていた。
しかし、返ってきたメールは
「ポーチとパジャマは、どうしたらいいですか?」
その一行だけだった・・